インフルエンザのA型・B型と血液型のA・B・AB・O型はなにが違う?

こんにちは!

元ナースのそら(@so___ra2)です。

最近知人からこんな質問がありました。

ぴよ

インフルエンザB型がGW前に流行ってニュースで見たんだけど、インフルエンザのB型と血液型のB型ってなにが違うの?

 

文字は一緒だけどなにが違うんだっけとわたしも疑問に感じたので、今回はその解答を記事にしました。

まずは血液型からいってみましょう。

血液型

赤血球膜表面の主要高原によるABO式およびRh式血液型が用いられます。

①ABO式血液型

血球凝集反応は、赤血球膜上に存在する凝集原と血清中に存在する凝集その反応により血液型をしらべるものである。

②Rh式血液型

通常、赤血球膜状のD抗原の有無によりRh陽性とRh陰性に分類される。Rh陰性は日本では約0.5%と著名に低い。D抗原は免疫原性が強く、D不適合輸血では50〜70%に抗体が産生される。抗Rh抗体は新生児溶血性疾患の原因になる。

医学書院系統看護学講座専門分野II成人看護学11 アレルギー膠原病感染症より引用

 

・・・と、教科書だけではわかりにくかったので、ひとつひとつ考えていきたいと思います。

血液とは

血液は大きく分けて4つの成分にわかれていて、それぞれ違った働きがあります。

赤血球:酸素を運ぶ。

白血球:外からくる異物からからだを守る。

血小板:傷ついたところに集まってかためて血を止める。

血漿:タンパク質やブドウ糖、脂質、電解質、ビタミンなどを含む。様々な物質の運搬や老廃物の排出などの働きをしている。

 

あれ?血液型がないよ?

血液型はどこにあるの?と思いますよね。

その答えは・・・

「赤血球の表面」です。

血液型は赤血球の表面についている糖タンパク質で決まる

血液型の違いは赤血球の表面にあります。

赤血球の表面には約100万個の糖タンパク質がついており、この糖の中にある抗原によって血液型が決まります。

※抗原:生物体内で抗体を形成・出現させる物質。

そら

ほーーーーー。

インフルエンザ

インフルエンザは、インフルエンザウイルスを病原とする気道感染症である、と定義されています。

ウイルスの内部構造タンパク(M1タンパクとNPタンパク)の抗原性の違いによりA型、B型、C型の3種類に分類され、その中でも流行的な広がりを見せるのはAとB型です。

A型とB型ウイルス粒子表面には赤血球凝集素(HA)とノイラミニダーゼ(NA)という糖蛋白があり、これらが感染防御免疫の標的抗原となっています。

インフルエンザウイルスは自分の力では増殖することができず、他の生物に感染し、感染した細胞の中で自分の遺伝子のコピーを作り増殖していきます。その結果、インフルエンザウイルスに感染したほとんどの細胞は死滅してしまいます。

また、インフルエンザウイルスの遺伝子はRNA(人の遺伝子はDNA)という遺伝子で、このRNAは誤ったコピーが発生しやすく、これを変異といいます。

インフルエンザウイルスは常にこの変異が起こっており、人の1000倍の確率で起こっているといわれています。

一度、インフルエンザにかかったのに、何度でもかかることがあるのは、このように変異したインフルエンザウイルスに感染しているからです。

 

・・・ちょっと個人的にすっごい難しくて頭パンクしそうなんですけど。

インフルエンザも血液型と同じで糖タンパクがあるし抗原もあるけど

RNA遺伝子があるから、血液型と違って変異するということですね。

この変異するという特徴があるから、「今年ワクチン打ったのにインフルかかったんだけど〜!」ってこともあるわけですね。

まとめ

・血液型は赤血球の表面についている糖タンパク質で決まる

・インフルエンザの型の違いは内部タンパクの抗原性の違い

・インフルエンザウイルスにも抗原と糖タンパク質があるが変異することがある

 

ここまで読んでいただいてありがとうございました!

それでは、また!

 

参考文献:成人看護学4 血液・造血器